「座って、漕いで、照らして」新たな水族館体験

体験型水槽が魚津水族館に新登場

昨年、富山県で唯一の水生生物を常設展示している魚津水族館から水槽開発の依頼を受け、「水流水槽」、「バーズアイ水槽」、「上見水槽」という三つの親子でふれあえる体験型展示施設を開発し、3階の新しく改修されたキッズコーナーで設置しました。様々な体験を通じて楽しみながら学べるキッズコーナーは、ついに2022年3月5日にリニューアルオープンしました。

三台の水槽はそれぞれに特徴があり、一味違う楽しみ方ができます。

水流水槽はバイクで発電して水流を変更することで川魚の流れに逆らって泳ぐ性質を間近に学べます。中央の飾りは当社の高濾過溶岩を岩組し、より自然な生活環境を作り出します。また、横から観察するためのベンチがあるので近距離の鑑賞が楽しめます。

そして、バーカウンターというバーズアイ水槽を設置しまして、水槽の近くに置いてあるブラックライトで水槽を照らすと、珊瑚が蛍光色に輝き、珊瑚の飼育を横だけでなく上からも観察できます。バーズアイ水槽で珊瑚を飼育するのは少ないので、館内で思う存分に楽しめます。

上見水槽はレクタングラ120を改造して爬虫類の飼育を上から見せる展示台です。ベンチ付きなので、座りながら生き物をゆっくり上から鑑賞できます。

水族館内大人気の「生き物との背比べパネル」も一新。本物と同じサイズの立体縫いぐるみを新調し、生き物達と写真を撮ったり、背比べしたすることができます。また、館内では10種類の生体の縫いぐるみ被り物を用意し、みんなでワイワイ撮影を楽しみながら、思い出をいっぱい作れます。（新型コロナウイルス感染症対策のため、ぬいぐるみ被り物を休止となります。）

独創性に溢れる水槽開発

水流水槽を開発と製造にあたって、バイクで発電して水流を発生させる装置を作る必要があります。完成までのイメージは直ぐに描けましたが、細部の作りこみでいくつも苦労しました。例えば、バイクを漕いで発電機へ伝えるギヤ比は子供から大人まで楽しめるようなバランスの良い最適なギヤ比を決めるまで試作を繰り返し、実際に近隣の小学生に漕いでもらって最終調整をしました。一方、お魚の立場からは、水流が発生することで元気に並んで楽しく泳ぎまわっているように見えます。

富山県は世界屈指の急流河川があり、その川に生息する魚たちだから激流が大好きです。お魚たちが疲れたときは、中心部の高濾過溶岩の岩組が隠れ家になっているので休憩もできるようになっているのでとても安心です。

水槽はフィットネスバイクを流用し、丈夫な作りになっていますが、力いっぱい漕ぎすぎると怪我をする可能性もあるので様子を見ながら丁重に扱って、お魚たちとの水流勝負に挑戦してみてはいかがでしょうか。

今回、水槽製造技術だけでなく、お魚の知識に加え、機械や電気や構造的、総合的な知識のあるスプリングだからこのミッションを達成しました。座らせながら間近で観察できる水族館は珍しいので、スタッフ全員は完成できてとても嬉しく思います。

私たちは常に考え、開発力と技術力をアップデートし、革新的な製品・サービスを創出し続けることに挑戦していきます。もし個性と創造性に溢れる水槽のアイデアを思いついたら、ぜひ気軽にご相談ください。