水の上を歩く「水上散歩水槽」

相模川ふれあい科学館

魚を真上から鮮明に見る 透明感ある川面を歩くような体験

相模川ふれあい科学館は、相模川の自然に親しみ、守り育てる心をはぐくむ施設として、1987年に開館しました。2014年に「相模川に集い、親しみ、楽しく学ぶ交流拠点」として、愛称「アクアリウムさがみはら」を加えリニューアルオープンしました。展示は相模川でみられる約100種の生き物を中心に紹介しています。

当社は2020年に相模川ふれあい科学館の新規展示水槽の設置計画にあたり、魚を上から鮮明に見る「バーズアイ水槽」を床埋め込め式に改造し、「水上散歩水槽」として設置しました。相模川の青く透き通った水源を再現し、水槽の上に乗って水の上を歩くような体験ができ、足元を泳ぐ魚たちを真上から観察できます。

直径3m、水深50cmの円柱状水槽ですが、本体は重量ブロックと床下の基礎面から組み立てられ、FRP樹脂により防水成形したものです。魚への給餌や清掃作業のしやすさを考慮し、天板ガラスを4分割し、それぞれが電動アクチュエーターにより片面跳ね上げ式で開けることができるようにしました。また、ガラス面上を歩かせることを考慮し、上部に高透明塩ビ再剥離シートと光沢ハードコートラミネートを張り合わせ、傷防止として保護しました。

この「水上散歩水槽」は他の「バーズアイ水槽」と同じように、天板ガラスが水面と接する構造になっており、箱メガネで水中を覗いたような透明感を感じられます。

2019年、更なる満足度の向上や指定管理者としての地域還元施策の一つとして、新規展示水槽の設置を計画しました。過去の満足度調査から、人ゾーンと呼ばれる展示エリアの改善が必要であると判断しましたが、本エリアは床下が空洞であり、床面の耐荷重制限により大型の水槽が設置出来ないという問題がありました。一方でこの問題の解決も併せ新規展示水槽では、これまでにないような生き物たちの見せ方に拘った展示作りを目標とし、魚を「真上から見る」、水の上を歩いているような「体験」、川の水源のような透明感や青さを「感じる」というコンセプトを作り、埋め込み型の新規展示水槽の設置を計画しました。株式会社スプリングの協力を得て、2020年6月2日に「水上散歩水槽」として展示を開始しました。

2020年9月に実施した満足度調査に於いて、面白かった・満足した水槽として、来館者の約4割以上の方が水上散歩水槽を挙げ、当初の目的であった満足度の向上に貢献しています。

相模川ふれあい科学館 

バーズアイ水槽の理論で「水上散歩水槽」の開発に挑戦

バーズアイ水槽をテーブルとして作成を始めた当初から床下水槽は理論上可能で、是非とも製造したいと思っていました。ただ、直径3mのバーズアイ水槽は初めてで水平の精度を十分に保つ必要があり、現場では1mm以下の誤差で慎重に作業を進めることになりました。

通常、観賞面が3m×3m程ある巨大水槽はアクリル板の厚さが増すため高価になりますが、床埋込式の場合は水深が浅いので薄くても水圧に耐えられます。尚、床下の部分は上面のガラスを通して観賞するため、本体はアクリルではなくFRP製ですので価格を抑えることができます。

進化し続ける機能性と時代を超越するデザインを持つ水槽を設置し、特徴的で独自の魅力がある空間を演出し顧客満足度を上げましょう。

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内装簡易度

概算(万円)

納期(日)

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顧客満足度

相模川ふれあい科学館

〒252-0246 神奈川県相模原市中央区水郷田名1-5-1
TEL: 042-762-2110

相模川ふれあい科学館

〒252-0246 神奈川県相模原市中央区水郷田名1-5-1
TEL: 042-762-2110

 
株式会社スプリング

株式会社スプリング

世界各国で特許を取得したバーズアイ水槽を始め、
様々なアクリル水槽を山梨にある自社の工場で
製造しているアクアリウムのイノベーターです。